トレンド化する“グレイヘア”にビジネスチャンスあり!?

白髪染めをやめて“グレイヘア”、いわゆる白髪をそのままにしたヘアスタイルにする女性が増えています。
今なぜ女性たちの間でグレイヘアが好まれているのでしょうか?
今回はグレイヘアがトレンド化している理由、グレイヘアをリクエストする顧客への対応の仕方、新規顧客獲得などのヒントを探っていきます。

“グレイヘア”トレンド化の理由とは?

最近まで、加齢とともに白髪やシワ、シミが増えていくことは、女性にとって恥ずかしいこととされていました。
しかし昨今では、徐々にその価値観も変わり、白髪もシワもシミも“これまで生きてきた証”として、あえて隠さないという決断をする人が増えてきています。


なかでも白髪染めをやめたいと思っている人は多い傾向にあります。
自宅で白髪を染める女性の多くは、平均して月に2回行っています。
たかが白髪染めとはいえ、その量や部位によっては月に2回でも大変面倒な作業です。
また、美容室で白髪染めをしている女性も時間やお金がかかることから、実はストレスに感じていることも……。
さらには、白髪染めに使う薬品が頭皮や髪を痛め、“白髪染め=パサつく”といったデメリットもあります。

そんななか、女性たちの間で“グレイヘア”が注目され始めています。
その理由としては、近年、アナウンサーなどの有名人が次々と“白髪染めを卒業”し、グレイヘアとなった姿をテレビや雑誌などで披露していることがあげられます。
有名人の美しいグレイヘア姿と、「白髪染めをしない」という決断を目の当たりにした女性たちが、“同じ女性として素敵”と捉えたことも、トレンド化を加速させた要因と考えられています。

女性の理想的な生き方をヘアスタイルで表現

2019年、フリーアナウンサーの近藤サトさんが、自身のグレイヘアについて書き綴った『グレイヘアと生きる』を出版しました。
同書には、白髪混じりの黒髪からグレイヘアになるまでに3年の移行期間があったことをはじめ、40代後半から白髪染めをやめてテレビに出演することになった経緯、家族や周囲の反応、その後の生き方についても赤裸々に語られています。
その反響は非常に大きく、多くの女性たちの共感を呼びました。
また、草笛光子さん、結城アンナさんなどもグレイヘアを披露し、女性の人気を集めています。

グレイヘアは、もはや単なるヘアスタイルだけにとどまらず、ミドル世代の生き方にも関わっているのです。

有名人だけでなく、歳を重ねるごとに必ず増えていく白髪を隠さず、オシャレの一つとして受け入れる女性も増えています。
たとえば、髪色が明るく(白く)なることで、黒髪や茶髪だった頃とは違うコーディネートを楽しんだり、これまでしたことのないヘアアレンジに挑戦したりすることもできます。
白髪を染めないという決断の先には、まったく新しい女性らしさの発見があるのです。

白髪染めをしない顧客への新たな提案とは?

顧客から「グレイヘアになりたい」とリクエストされたら、サロン側は具体的にどんな提案をしたらよいのでしょうか?
実は、美しいグレイヘアになるには、移行期間があり、急に手に入るものではありません。
移行期間には個人差があり、およそ1~3年かかるといわれています。
まずはグレイヘアにするまでには時間が必要になることを顧客に説明しましょう。
そして、顧客がどんなグレイヘアを求めているかをヒアリングしたうえで、完成までの手順を考えていきます。
グレイヘアへの移行期間はこれまで隠していた白髪を見せ、黒髪を悪目立ちさせない工夫が必要になります。
たとえば、『カットの際は黒髪を切って白髪を残すようにして、全体のボリュームを整える』『白と黒のまだらな印象を抑えるために、あえてピンクグレーやベージュなどのハイライトカラーを顧客に提案する』などがあげられます。

注意したいのは、グレイヘアにする前の白髪の量です。
「最近、白髪が増えてきたから……」という段階では、あまりおすすめできません。
グレイヘアは、だいたい全体の3割程度が白髪になってきた段階で始めるのがよいとされています。

グレイヘアのトレンド化は、新しい顧客を獲得するチャンスです。
サロン側はこのチャンスを活かせるように、美しいグレイヘアになりたい女性の希望を叶える美容の技術と知識を押さえておくようにしましょう。

※本記事の記載内容は、2019年8月現在の法令・情報等に基づいています。